Red Beat Diary

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『THE THING』・・・極寒の世界に起きたこの恐怖にあなたは耐えられるか。。。

『THE THING (遊星からの物体X)』 
 
                        ↑MUSIC STOP
 
はるか太古。
一艇の宇宙船が、地球とおぼしき惑星に不時着する。
 
そして舞台は現在、極寒の南極大陸。 
ここに駐留するアメリ南極観測隊第4基地に、一匹の逃げる南極犬を追って
ノルウェー隊のヘリがやってくる。
アメリカ基地に逃げ込んだ犬を、銃撃しながら追いかけるノルウェー隊員。
ついには流れ弾がアメリカの観測員に命中し、やむなくノルウェー隊員を射殺する
アメリカ観測隊の隊長。
 
こんなシーンからこの映画は始まります。 
 
 
 
 ノルウェー基地にいったい何が起こったのか。調査に向かった隊員達はそこで、
恐怖に慄(おのの)いたままの顔で自決し凍結した死体と、切り出された「棺おけ」のような氷を発見する。
そして、奇妙な形に変形した人間と思しき焼死体と、なにかを発掘している様子を
映したビデオテープを基地に持ち帰るのであった。
 
やがてアメリカ基地に「THE THING(それ)」による恐怖が始まる。
ノルウェー基地から逃げのびてきた南極犬は、何物かに「同化」された怪物だった
のである。
この怪物を倒したかに思えた隊員達であったが、すでに隊員の誰かが「同化」されて
おり、またノルウェー基地から持ち帰った焼死体の血液はまだ未知の物の生命を
宿していたのだ。
 
ここからノルウェー基地で起こったであろう惨劇が、このアメリカ基地でも始まるのである。
一人、また一人と「THE THING」に襲われ同化されていく。 
そしてコンピュータがはじき出した結果、「それ」が全人類を同化するのに必要な
時間は27,000時間。
 
基地内で最後に残った二人。基地の全てを焼き尽くし極寒の中 救助隊も来ない
状況で、お互いを疑っていたことが今さらどうでもよくなってしまう。
そう、もう彼らに待っているのは 「死」 のみなのだから。。。
 
 
この映画では 我々人間が感じる「恐怖」をこれでもかと表現したかったのだと
思います。
未知のものに対する恐怖、お互いを信じられない疑心難儀(ぎしんあんぎ)に潜む
恐怖、仲間を失う恐怖、逃げ場を失い絶望の淵に立つ恐怖、そして
死を待つだけの恐怖。。。
 
 
原作は1938年 ジョン・W・キャンベルJr作 『影が行く』。
1951年にハワード・ホークスによって『遊星よりの物体X』として映画化され、
本作品はこのリメイク版となる。
オリジナルよりも、より原作に忠実に描かれているそうなので原作本もチェックして
おきたいところですね。
 
監督は『異才』ジョン・H・カーペンター。
ハロウィン」「ザ・フォッグ」に代表されるように「ホラー界の帝王」と呼ぶにふさわしい監督であるが、「要塞警察」「ニューヨーク1997」といった「男くさい」アクション物や、エルビス・プレスリーの半生を描いた「ザ・シンガー」のようなヒューマン・ドラマも手がけています。
子供の頃からコミックやホラーが好きで、1951年作のオリジナル版を観て「自分も映画監督になり、こんな映画を撮りたい」と思ったそうです。
彼の作品の特徴は、「恐怖」の合間にも所々になぜか「ホッ」っとさせる笑いを
織り込む事。コミック好きからなのか、それともより一層恐怖感を増すための演出
なのでしょうか。この作品にも随所にうかがえます。
 
主演はカーペンター作品にはかかせない俳優カート・ラッセル
ニューヨーク1997バック・ドラフト etc.)
特殊効果(Special FX)は若き日のロブ・ボッティン
ロボ・コップトータル・リコールセブン etc.)
彼の創りだすクリーチャーの異様な同化シーンが、この映画の描き出す恐怖を倍増させるとともに、巨匠エンニオ・モリコーネワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカニュー・シネマ・パラダイス etc.)の奏でる不気味な音楽がこの映画の魅力でもある。
 
リメイク版が来年2011年に公開予定で(ダイハード4.0で「ジョン・マクレーンの娘」を演じたメアリー・エリザベス・ウィンステッド主演)ノルウェー基地で先に起こったであろう「恐怖」を描いているらしい。本作を超えるヒットになれば このアメリカ基地のその後が
「パート3」とゆう形で描かれるかもしれませんね。^^
 
と、その前に
この「THE THING」をまだ観たことが無いとゆうそこの ア・ナ・タ。。。 
今年の夏、暑く寝苦しい夜にオススメの1本ですよ。^^
 
 
※ たつ の映画豆知識
 
未知の生物に乗っ取られるといえば、ジャック・フィニィ原作の「The Invasion(盗まれた街)」も有名です。
 
最初の映画化は1953年ドン・シーゲル監督(ダーティー・ハリーetc)による
「ボディー・スナッチャー/恐怖の街」(これは流石に観た事がありません^^;)
 
次のリメイクが1978年 ドナルド・サザーランド(『24』ジャックバウアー役のキーファー・サザーランドのお父さん)主演による「SFボディー・スナッチャー(盗まれた街)」
人面犬が衝撃的だった。。。((( ゚Д゚)))ガクガクブルブル)、
 
さらに1993年のリメイク版「ボディー・スナッチャーズ」にはガブリエル・アンウォー(素敵なヌードを披露していました^^)が主演していました。
 
そしてそして・・・2007年ニコール・キッドマンダニエル・クレイグ(現ジェームス・ボンド)にて4度目の
リメイク「ザ・インベージョン」が製作されています。
(前評判がイマイチだったのでこちらは観ていませんが ^^;)
 
おもしろいことに、およそ15年周期でリメイクされているんですが、
人間、15年くらい経つと体験した恐怖を忘れてしまうので、それを忘れさせないための
「戒め(いましめ)」として作られるのでしょうか? 
こちらの作品もチェックしてみてはいかがかな?( ̄▽ ̄) ニヤ